研究グループ
循環器・新生児グループ
愛媛大学の小児科では、胎児期から始まり、新生児期、乳幼児期、学童期、青年期、さらには成人期まで、成長・発達を通して長期的に担当しています。
特に、私たちのグループでは、先天性心疾患の胎児診断からはじまり、新生児期の重症の心疾患に対しては呼吸循環管理を中心とした集中治療、小児期の心臓病に対してはもちろん成人期に達した先天性心疾患患者さんにおいても、その診断・治療を専門的に行っています。
先天性心疾患に対しては、より低侵襲なカテーテル治療を積極的に導入し、良好な治療成績が得られており、心臓血管外科手術と組み合わせることによって、先天性心疾患の予後は著しく改善されています。
小児の後天性心疾患としては、川崎病、肺高血圧、心筋症、不整脈などがあります。これらの疾患に対しても、専門的に診療を行っています。
こどもの心臓の病気が見つかるきっかけとしては、新生児期から乳幼児期では、心雑音、チアノーゼ(顔色が悪い)、息づかいがあらい、哺乳力低下、体重増加不良などが重要で、学童期では学校健診での心雑音の指摘、心電図検診異常、自覚症状としては、胸痛、動悸、倦怠感、運動能力の低下、失神などが大切です。
心臓の病気が疑われたら、胸部レントゲン、心電図、心臓超音波検査などによって診断します。運動負荷心電図、24時間心電図、心臓CT、MRI検査、心臓カテーテル検査などの追加検査が必要になる場合もあります。
私たち循環器小児科医は、先天性心疾患などの小児期特有の心疾患の診断・治療成績を向上させて、成長・発達から生涯を通じて一貫して診療していくために、今後も努力していきたいと考えています。
愛媛大学医学部附属病院 循環器病センター 平成20年4月開設
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スタッフ
関連病院
- 松田 修(愛媛県立今治病院)
- 中野威史(愛媛県立中央病院)
- 村上至孝(市立宇和島病院)
- 高田秀実(西条中央病院)
- 長谷幸治(市立宇和島病院)
- 小西恭子(市立八幡浜病院)
- 高橋由博(愛媛県立中央病院)
- 森谷友造(愛媛県立新居浜病院)
診療の特徴

愛媛大学小児科循環器診療 ネットワーク
愛媛大学医学部小児循環器・新生児グループは、愛媛県内を連携しており、いつ何時、どこで疾患が発生しても直ちに診断・治療が行えるシステムの構築を目指しています。
また、定期健診や、遠隔期のフォローアップについても、各病院での連携によって、患者さんに必要な診療情報がすみやかに把握できるようになり、緊急時の対応に役立てたり、遠方からの通院の負担を軽減することが可能になっています。臨床研究テーマ
先天性心疾患に対するカテーテル治療

心臓カテーテル検査およびカテーテル治療件数
ヒトの心臓カテーテル法は、1929年ドイツの医師Forssmann Wが、自分の左肘の静脈から右房まで尿道カテーテルを挿入したことに始まりました。カテーテルによる治療は、1966年Rashkind先生によって、完全大血管転位に対してバルーンカテーテルによる心房中隔裂開術(BAS)が初めて行われました。とても重要な治療法で現在においても確立した治療法で、先天性心疾患の予後を著しく改善させました。その後、いろいろな方法が開発され急速に進歩してきています。できるだけ低侵襲で、有効な治療を行い、先天性心疾患患児の予後を改善できるようになってきています。
カテーテル治療の適応疾患
- バルーンカテーテルによる血管、弁形成術
- 心房中隔裂開術(BAS)
- 肺動脈弁狭窄、大動脈弁狭窄、その他の血管狭窄など
- ステントによる血管形成術
- 大動脈縮窄、末梢性肺動脈狭窄など
- コイルによる塞栓術
- 動脈管開存、動静脈ろう、異常血管、側副血管など
- 閉鎖栓による欠損穴閉鎖術
- 心房中隔欠損、動脈管開存(未認可)、心室中隔欠損(未認可)

動脈管開存に対するコイル塞栓術
マルチスライスCT
CTを用いて、低侵襲に先天性心疾患の形態・心機能診断を行っています。

肺循環
先天性心疾患の治療において、肺循環は永遠のテーマです。
実際には、肺血管抵抗を低下させたり(肺血流を増加させる)、肺血管抵抗を上昇させたり(肺血流を減少させる)、肺血流を制御することはきわめて重要な治療法です。
私たちのグループは、循環器・新生児グループとして一体化しているため、きめ細やかな呼吸循環管理を得意としており、一酸化窒素吸入療法(NO)や、窒素による低酸素性呼吸管理(N2)をいち早く導入して臨床応用し、その治療効果を発揮しています。

肺血流の制御

一酸化窒素(NO)吸入療法
川崎病
小児の後天性心疾患のうち最も重要な疾患のひとつです。
成人期先天性心疾患
先天性心疾患の治療成績はめざましく改善されてきました。その結果、就学が可能になったり、進学、就職、結婚、妊娠というような新たな心配や、問題点も見えてくるようになって来ました。
成人期に達した先天性心疾患患者さんの問題点としては、心不全、不整脈、肺高血圧症、チアノーゼ合併症、生活習慣病、成人期手術または再手術、妊娠・出産などがあげられます。成人先天性心疾患の診療には、循環器小児科医だけではなく、循環器内科医、心臓外科医、産婦人科医を始めとした様々な診療科・部門などとの連携や協力が不可欠となります。生涯を通して診療していくため、システムの構築を目指しております。
リンク集
- 日本小児循環器学会 (http://jspccs.umin.ac.jp/)
- 全国心臓病の子どもを守る会 (http://www.heart-mamoru.jp/)
- 川崎病の合同ホームページ (http://www.kawasaki-disease.org/)
- 成人先天性心疾患ネットワーク・成人川崎病ネットワーク(http://www.jsachd.org/link/index.html)
- 日本周産期・新生児医学会 (http://plaza.umin.ac.jp/~neonat/)



